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「千古乃岩酒造」の酒蔵開放に参加してNO.2

「千古乃岩酒造」の酒蔵開放に参加して、とても興味深いお話と蔵見学ができました。

まずは、お米の説明です。写真の左上は、山田錦40%精米、左下は、麹米、右上が白米、右下が、ひだほまれ60%精米で、真ん中が、山田錦の玄米です。
「千古乃岩酒造」では、自社精米ではなく、共同精米で精米したものを使用しているそうです。
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麹米です。数粒を奥歯で噛んでみると、甘い香が口の中に広がる感じがしました。
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蒸し器です。タンクの上についているのは、蒸気を外へ逃がすためのパイプでした。
蔵というのは、よくよく観察してみると、雑然としているようで、実はとても合理的、機能的な配置になっていることに驚きです
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禁断の麹室(こうじむろ)へ入らせていただきました。
一般に蔵見学で、この部屋の中に入れることはほとんどなく、まさに貴重な体験です。
というのも酒造りは、「一麹、二酛、三造り」と言われているとおり、
麹が一番重要なポイントであることから、ほとんど公開される事はないわけです。
さて、通常、蒸米の温度は32度で始めて約42時間かけて完成させるが一般的ですが、
千古乃岩酒造さんの技術がここにあります。実は、蒸米を27度から始めて約55時間かけ、
さらに45~46度近くまで温度を上げて完成させるというものです。(通常の最高温度は40~42度)
この技術的なポイントは、麹の品質が35~37度に上昇する温度帯で雑味の原因となるアミノ酸
作るプロテアーゼが出やすいので、この温度帯を早く通過させるための工夫なんだそうです。
しかも、最高温度を高くすることで、麹が締まるものができ、キレの良い緊張感ある酒ができるというものだそうです。
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なお、詳しくは、千古乃岩酒造さんのHPを参照してください。
http://www.chigonoiwa.com/g.html

酒母です。仕込んで2日目の状態です。一般に速醸酛で行うと2週間かかるため、
今回は、聞きなれない「中温糖化」という手法で1週間から10日で仕上げるとのことでした。
試飲させていただきましたが、まだ、蒸米と麹がはっきりわかる状態で、甘酸っぱいものでした。
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日本酒度計です。初めて見させていただきました。
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まだ、まだ、いろいろなことをおしえていただき、実に有意義な蔵見学でした。

それにしても、日本酒ってほんと素晴らしいですね。