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「愛知大学オープンカレッジ 日本酒講座・研究コース」の第5回目に参加してきました。

7月9日(土)は、「愛知大学オープンカレッジ 日本酒講座・研究コース」の第5回目が開催されたので参加してきました。

今回のテーマは、「日本酒の地域特性」として、「地域の特性が出る条件等」を研究しました。

用意されたお酒は、北陸地方のお酒7種類+特別酒として「剣菱」の8種類です。

1.「銀盤」(銀盤酒造):富山県
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2.「立山」(立山酒造):富山県
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3.「竹葉」(数馬酒造):石川県
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4.「獅子の里」(松浦酒造):石川県
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5.「山廃純米 呑切原酒 菊姫」(菊姫合資):石川県
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6.「黒龍」(黒龍酒造):福井県
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7.「伝心」(一本義久保本店):福井県
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8.「黒松剣菱」(剣菱酒造):神戸市
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以上、1番~8番のお酒を飲みながら、料理を食べながら、講義を聞きます。
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講義の内容を少し、紹介します。

1.気候条件
 ・気温高い→アルコール度数が高めの辛い酒(味わいの多い酒の傾向)
 ・気温低い→アルコール度はあまり高くならず、さっぱりとした酒
       (味わいもきめの細かい、どちらかというとおとなしい酒となる傾向)

2.水質条件
 ・軟水とは、カルシウム、マグネシウム、塩類の含有量の少ない水で、
  できる酒質は軽く、きれいな酒になる
 ・硬水とは、カルシウム、マグネシウムなどを多量に含む硬度の高い水

3.食品条件
 ・海岸部:比較的、鮮度の高い食材が流通することから、全体にあっさりとした食べ物
 ・山間部:海から遠いので海産物は保存性が望まれる。塩分等が多めの味の濃い傾向、
      長期の保存できる食品、塩味の濃い食べ物には、甘口の酒が似合う。

4.人的条件
 杜氏
 南部杜氏:やわらかく飲み口のきれいな酒を造るのが得意であるといわれる。
 丹波杜氏:関西地方の味の出る米で、しっかりとした幅と奥行きのある酒を造るのが特徴

5.酒米の影響
 山田錦:香りがよく出る。まるみのあるソフトな味わい
 雄町:香りは少ない。味わいがはっきりしていて、コクがある
 美山錦:甘味がある。米の味が出る。香りはあまり出ない
 五百万石:なめらかで、きれい。辛口にある。香りがほのかにたつ
 オオセト:コクがあり、豊かな味わい。香りはあまり出ない
 八反錦:奥深いコク。豊かな味わい。香りはあまり出ない
 玉栄:やわらかで奥深い
 亀の尾:豊かで味わい。辛口で酸味がある
 出羽燦燦:複雑な味わい。甘味があり、やわらかな香り

6.各都道府県オリジナル酵母の紹介(内容省略)

7.各地方別のお酒の傾向(内容省略)

8.全国的な味の経年変化
 (1)アルコール度:ゆるい上昇傾向
 (2)日本酒度:昭和60年は「-1.6」 平成21年は「+3.8」とプラス傾向
 (3)酸度:昭和60年が「1.36」 平成21年は「1.18」と酸度は低くなる傾向
 (4)アミノ酸:昭和60年が「1.55」 平成21年は「1.31」と低いなる傾向
           (すっきりとした味わいが好まれる傾向)
 (5)吟醸酒の「酢酸イソアミル」 低下傾向
 (6)吟醸酒の「カプロン酸エチル」 増加傾向
 

日本酒研究は、誠に奥が深いです。