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「愛知大学オープンカレッジ・日本酒講座研究コース」に参加してきました。

11月12日(土)は、愛知大学オープンカレッジ23年度秋季講座「日本酒講座研究コース」の第2回目が開催されましたので参加してきました。

第2回目のカリキュラムは、「酒造り裏話~蔵元さんを迎えて~」です。
今回も来ていただいたのは、静岡県藤枝市にある「志太泉酒造」さんです。

用意されたのは、志太泉酒造の以下の7種類のお酒です。

志太泉 純米吟醸 愛山
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「愛山は、備前雄町と山田錦の系統を受け継ぐ浪漫あふれる酒米。この米の豊かな旨味と静岡流の造りの繊細な味わいという相反する二つの要素が酒として共存する点が、このお酒の面白さ」とラベルに書かれています。


実は、今回、このお酒、左から①19BY ②20BY ③21BY ④22BY中汲みと、飲み比べするという企画でした。
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さらに
⑤22年酒造年度 全国鑑評会 出品酒
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⑥丸尾先生の特別酒「幸子」
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⑦志太泉 H13BY
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蔵元にもなく、丸尾先生の秘蔵酒を飲ませていただきました。


この7種類のお酒と料理を食べながら、志太泉酒造の望月社長の講義を聞きます。
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さて、講義のテーマは、「志太泉の麹づくり」と「震災及び原発事故の影響」でした。


まず、「志太泉の麹づくり」では、下記のお米サンプルが用意されました。

何かわかりますか???
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答えは、
A:蒸米
B:麹米(50%精米の五百万石)
C:出麹(でこうじ)
D:モリ直後の麹
E:精米したお米



また、「震災及び原発事故の影響」の講義は、3月11日に発生した東日本大震災と福島原子力発電の事故により、日本酒がどうような影響を受け、現状、どのような状況であるかを、国税庁等が発表しているデーターをもとに、望月社長がまとめた内容でした。

○震災と原発事故による日本酒市場への影響
・震災後の落ち込みと東北のその後の活況、輸出は落ち込み

放射性物質検査の国税庁の方針
原発150キロ以内全蔵、17都県4割、その他2割の件さを行う。

放射性物質検査の国税庁のQ&A
・極めて常識的一般的なQ&Aが公表された。

放射性物質検査の現況
・まだ、ワインしか公表されていない。ワインは検出されず、日本酒の検査はまだ。

放射性物質は酒に移行するのか
・信頼性はともかく、研究所サンプルレベルでは、玄米で重量比約1/20

○現状、酒造業界で何が起きているのか
①明るい復活の話題と、ひっそりとした廃業
  明るい復興の話題もあるが、ひっそりと廃業、休蔵に至る蔵元も北関東を中心にみられる。原因としては、震災被害、原発事故による観光市場の激減
②震災特需の損得
 支援による需要は、東北の蔵元の支援となったが、比較的被害が軽微だった蔵元を潤した腐肉な面もあった。西日本の蔵元が、需要減退に苦しんだ。日本酒関連においても東北支援イベントが相次いだ。他のイベントの集客難、支援疲れなどもあったが、日本酒への注目を喚起したというのが良い点。
③米市場の混乱
 突然人気化した古米。東日本蔵元の西日本の米の確保。地産地消というテーマの崩壊。西日本の米の高騰。

という、なかなか重い内容でした。

でも、日本酒ファンとして、現状を知っておくことは重要なことだと思います。

我々の役割は、風評に流されることなく、正しい事実のもと、日本酒を応援していくことですね。
さすが、日本酒講座の研究コースです。

また、我々のもう一つの役割は、日本酒をたくさん、飲むことですね・・・頑張ろっと!