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「長良川鵜飼&岐阜達磨正宗蔵見学バスツアー」に参加して(NO.1)

8月28日(日)は、「長良川鵜飼&岐阜達磨正宗蔵見学バスツアー」が開催されたので参加してきました。このバスツアーは、愛知大学オープンカレッジの日本酒講座の先生である丸尾先生の企画によるものです。(写真の関係で2回に分けて報告します)

さて、当日は名古屋を12時30分に出発し、まずは、古酒で有名な岐阜・達磨正宗の蔵見学に向かいます。
参加者は28名。バスだから・・・宴会OKということで、昼間からビールと日本酒です。

予定より少し早い13時40分に、達磨正宗こと「合資会社 白木恒助商店」に到着しました。
http://www.daruma-masamune.co.jp/

蔵は、のんびりとした田んぼの中にあります。
長良川の支流が近くを流れ、水や自然に恵まれた地域ですが、夏暑く冬寒くと、寒暖差が大きいそうです。
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蔵の創業は、天保6年(1835年)だそうです。
120年前の濃尾大地震で蔵が倒壊し、壊滅的な被害を受けたそうで、そこから立ち上がるという意味で、七転び八起きの達磨さんにちなみ「ダルマ正宗」と銘柄を変更し、今に至るそうです。


小さな酒造会社が独自化を図るのを目的に、六代目白木善次さんが、昭和40年代から熟成古酒造りを開始したそうです。

日本酒の熟成古酒は、鎌倉時代から江戸時代まで貴重なものとして飲まれてきた歴史があるものの、戦時中の厳しい酒税法等により次第に姿を消していったという経緯があり、製造方法等は、残っておらず、どのような酒がどのような熟成古酒になるのか何十年もかけて、試行錯誤を重ねながら、達磨正宗らしい古酒造りに辿り着いたとのことです。

六代目白木善次さんが誠に熱心に我々に説明してくれました。
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達磨正宗の原料である米は、特に酒造好適米にこだわらず日本晴(通常の飯米)とし、精米歩合も70%を基本にし、麹の割合を多くし、米由来の自然な糖分を持つ酒、そして豊かな味わいを引き締める酸のある酒を目指しているそうです。
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熱心に説明いただいたのは、七代目の奥様(六代目の娘)です。

昭和47年に醸したお酒のタンクです。
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タンクには、その当時の出来事がメモ書きされ、時間経過の長さを感じます。
タンクに顔を近づけると、なんとなく、熟成された香りが漂っていました。

貯蔵の基本は、最初の10年は、ホーロータンクで蔵内熟成(蔵の常温)し、その後、タンクから一升瓶に詰め替えて、一升瓶貯蔵(常温)するそうです。

一升瓶貯蔵のタンクです。
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タンク内は、こんな感じとなっています。
夏は、水をかけているそうで、中は、意外とひんやりしています。
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よくよく見ると、昭和57年醸造の一升瓶がずらりとあります。
紙は、ぼろぼろですが、この状態で買いたいという人もいるそうです。
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店内には、ビンテージ古酒がずらり、並んでいます。
昭和50年(1975年)で、500ml 31500円の表示でした。
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ちょっとだけ味見をしたい人用には、ミニボトルがあります。
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色が濃いため、少々、日本酒としての違和感はありますが、試飲させていただくと、その味わいにびっくりです。
見た目から、敬遠する方もいるようなので、最近の取り組みとしては、アイスクリームにかけるお酒とか、赤ちゃんが生まれたら買うお酒「未来へ」など、古酒の蔵元として頑張っているようです。
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六代目白木善次さんの熱意あるお話に、耳を傾けながら、その理屈と試飲の味わいがマッチする感じが、なんとも心地よい新たな発見でした。
普通の日本酒と比較して飲むと、なんとなく違和感がありますが、これだけ単体で、ステーキにあわせると、美味しいように感じます。まさに赤ワイン?ですね。

誠に貴重なお話しだったので、もっとお聞きしたかったのですが、次の行程である「長良川鵜飼」の時間となってしまったので、蔵を後にしました。

NO.2に続く。